31字の言葉は祈り

#アイドル短歌

拍手を君へ

 

拍手には物凄い力があるらしい。

『ピーター・パン』の有名なシーン。毒を飲んで瀕死の状態になったティンカーベル。ピーターは観客に呼び掛ける。

「みんな、妖精を信じる?信じているなら手を叩いて!」

 

 

clapでティンカーベルは甦るステージに立つあなたもきっと

 

遠くから拍手を送るね届くかなティンクを救ったあの日のように

 

 

 

心臓がうるさいコインロッカーに一緒に預けておけばよかった

 

 

開演5分前の落ち着かない心。

客電が消えた瞬間の胸の高鳴り。

闇を裂くスポットライト。

 

ステージに立つ君へ拍手を送る時、私も生き返っているのかもしれない。

 

 

Duet

 

ソロ表紙シリーズより

 

廊下へと零れる香りは甘い赤 秘密の部屋の扉が開く

(宮舘涼太)

 

 

 

ドブネズミみたいに美しくなれば沈む夕陽がスポットライトだ

(渡辺翔太)

 

 

 

宮舘さんの表紙は、まさに「舘様」を具現化したものだと思います。お城をイメージした短歌です。

渡辺さんの表紙は、見た瞬間に「リンダリンダ」(THE BLUE HEARTS)が頭の中で流れました。なので、その歌詞から引用しています。

 

 

オレンジに染まる僕らは

 

映画『モエカレはオレンジ色』を観ました。

そもそもモエカレって何…?と思ってたのですが、英語だと『My Boyfriend in Orange』ということで、腑に落ちました。

 

 

 

あの日からオレンジが好き夕焼けと手のぬくもりと腕の力と

(萌衣)

 

ヒーローの色はオレンジ優しくて強いあなたを包み込む色

(萌衣)

 

オレンジに染まる瞳がまっすぐに僕を見つめるもう離さない

(蛯原)

 

 

君とふたりで

 

夢見るゆり組

同じ方を向くいわふか

春の中のあべさく

 

 

指先でつながる糸が解けぬまま僕らは同じ夢を見ている

 

 

君の目が見つめる先を僕の目も見ている肩を抱き寄せながら

 

 

木漏れ日の波がまぶたの奥で揺れ君の隣で春を見ている

 

ラウールコンビ歌(2)

 

 

もぎたての果実の肌がすぐ傍にあるのがオレのビタミンになる

(渡辺→ラウール)

 

身長を抜いてった君が俺を呼ぶ舌足らずな響きは甘くて

(岩本→ラウール)

 

 

僕たちが見えなくなるまで手を振って見送る笑顔 明日も晴れだね

(ラウール→阿部)

 

暗闇にしゃがみこんでいる僕を引っ張り上げる熱い手のひら

(ラウール→目黒)

 

 

 

「美味しい!」と驚く笑顔が見たいんだ甘えて子どものふりでいいから

(深澤)

 

やわらかな背中にもたれていいのかな あなたはいつも陽だまりのなか

(ラウール)

 

【追記】

守られるだけの最年少じゃなく最年長(あなた)を支える僕になりたい

(ラウール)

 

2022年12月発売の雑誌にて。「優しくて心が安定しているふっかさんに頼られるようになりたい」という言葉が印象的だった。

メンバー同士の関係性も変わっていくのだなと感じた。

 

 

ai-10810810.hatenablog.com

 

あの頃は

 

宮舘涼太阿部亮平

 

大学受験の為に活動休止を決めた阿部さん。それにいちばん反対したのが宮舘さんだったという。

今となっては、良い関係性を築いているようにみえる。

一緒にお風呂に入っていたという、今年の舞台裏のエピソードを

添えて。

 

曲だとこのあたりが印象的。

祈り

 

あと何度月が欠けては満ちるだろう君の願いが叶う夜まで

 

 

来週も来月もそして来年も君が生きる理由をくれるの

 

 

この2首は本心ではあるが、『君』ばかりに寄りかかってはいけないなという思いもある。

永遠なんてないのだから。

いや、ないからこそ、今できるだけの応援をしようとも思う。

 

最近、それを思い知らしてくれた人の名前を見掛けた。

アイドルだったその人に、やっと言える気がする。

ありがとう、さようなら。